新人の頃、先輩たちによく言われた言葉があります。
「もっと急げ。」
「早くしろ。」
そして、その直後に必ず続く言葉がありました。
「確認はゆっくり確実に。」
当時の私は、この二つの言葉が矛盾しているように思えました。
「早くしろ」と言われたのに、「確認はゆっくり」。
一体どちらが正しいのだろう。
でも仕事を続けるうちに、その意味が少しずつ分かってきました。
ベテランは本当に速いのか?
最初の頃は、「ベテランは動きが速いから仕事が速い」と思っていました。
ところが実際に現場を観察すると、そうではありません。
むしろ、安全確認では新人より慎重なくらいです。
指差し確認。
数量の確認。
バルブの確認。
ホースの接続確認。
こうした安全に関わる確認は、一つひとつ時間をかけて確実に行っています。
決して慌てることはありません。
では、なぜ結果として仕事が速いのでしょうか。
速さは「準備」で決まる
例えば荷下ろしの準備です。
ホースをボックスから取り出すだけでも、
- どちらの手で持つか。
- どの向きで取り出すか。
- どの口を先に持つか。
- 地面へ置く向きはどうするか。
そこまで考えて動いています。
一つひとつは数秒にも満たない差かもしれません。
しかし、その小さな無駄が積み重なると、一日の終わりには大きな差になります。
ベテランは急いでいるのではありません。
無駄な動きをなくしているのです。
片付けにも手順がある
荷下ろしが終わった後も同じです。
ホースをどちらの手で持つか。
どの順番で巻くか。
どの位置へ収納するか。
毎回同じ手順で片付けます。
だから迷いません。
だから持ち替えも少なくなります。
だから結果として速くなります。
速さは手の速さではなく、迷わない仕組みから生まれているのです。
手順が決まると、改善できる
ここで気付いたことがあります。
手順が決まっているからこそ、改善ができます。
毎回やり方が違えば、
「今日はなぜ速かったのか。」
「昨日はなぜ時間がかかったのか。」
その理由は分かりません。
しかし、同じ手順を繰り返していれば、
「この持ち方の方が一回持ち替えが減る。」
「収納する順番を変えたら歩く距離が短くなった。」
そんな小さな改善を積み重ねることができます。
つまり、
手順を標準化することが、改善のスタートラインなのです。
まとめ
私は以前、「仕事が速い人」は動きが速い人だと思っていました。
でも現場で学んだのは違いました。
確認はゆっくり、確実に。
作業は効率よく、テキパキと。
そして、毎回同じ手順で行う。
だから改善できる。
だから迷わない。
だから結果として速い。
ベテランの速さは、手の速さではありません。
改善を積み重ねた結果、生まれた速さなのです。
Googleマップで検証実験した記事はこちら
引っ張りオヤジのトレーラー転職日記 
