大型免許を取得し、牽引免許にも合格しました。そして乙種第4類危険物取扱者(乙4)も何とか取得できました。
ここまで来ると、いよいよタンクローリートレーラー乗務員への道が現実味を帯びてきます。
しかし、私が転職活動を始めてすぐに気付いたことがあります。
それは、「どの会社に入るかで、その後の人生が大きく変わる」ということでした。
正直なところ、資格取得に夢中だった頃は「資格さえあれば何とかなる」と考えていました。しかし実際にはそう単純ではありませんでした。
求人サイトを開いてみると、同じタンクローリートレーラーの仕事でも給与や勤務条件は会社によって大きく違います。
月収35万円程度の会社もあれば、50万円を超える会社もあります。
休日数も違います。
勤務時間も違います。
輸送エリアも違います。
私は転職活動を始めた当初、「給料が高い会社が良い会社なのだろう」と単純に考えていました。
しかし、その考えはすぐに変わることになりました。
求人票だけでは見えない現実
ある日、求人票で非常に条件の良い会社を見つけました。
年収も魅力的でした。
賞与もあります。
各種手当も充実しています。
「これは良い会社を見つけたかもしれない」
そう思い、面接を受けることにしました。
ところが話を聞いていくうちに、求人票には書かれていない現実が見えてきました。
出勤時間は深夜2時。
繁忙期には休日出勤もあります。
拘束時間もかなり長めでした。
もちろん違法な働き方ではありません。
しかし、50代半ばから新しい生活を始める私にとって、その勤務体系を何年も続けられるのかと考えると不安が残りました。
給与だけを見ていたら見落としていた部分です。
転職は短距離走ではありません。
入社することがゴールではなく、長く働き続けることが本当の目的です。
そのことを改めて実感しました。
教育制度は必ず確認したほうが良い
私が会社選びで特に重視したのは教育制度です。
なぜなら私は未経験だったからです。
大型車の運転経験があったとしても、タンクローリートレーラーは別物です。
車両は長く、重量もあります。
さらに積荷は危険物です。
万が一事故を起こせば、自分だけでなく周囲にも大きな影響を与えてしまいます。
だからこそ私は面接で必ず質問しました。
「独り立ちまではどのくらいですか?」
「研修期間はありますか?」
「未経験者はどのように教育していますか?」
すると会社によって回答は大きく異なりました。
ある会社では、
「先輩の横に乗って覚えてもらいます」
という説明でした。
一方、別の会社では、
「最低3か月は同乗研修です。個人差によっては期間を延長します」
と具体的に説明してくれました。
私は後者の会社に安心感を覚えました。
急いで一人前にしようとする会社よりも、じっくり育てようとしてくれる会社のほうが未経験者には向いていると思います。
特に50代からの転職では失敗が許されません。
教育制度は妥協してはいけない重要なポイントだと感じました。
車両を見れば会社の姿勢が分かる
面接時に車庫を見学させてもらったことがあります。
そのとき私が注目したのはトレーラー車両の状態でした。
車体はきれいに洗車されているか。
タイヤは適切に管理されているか。
ホイールは汚れたまま放置されていないか。
車内は整理整頓されているか。
一見すると細かいことのように思えるかもしれません。
しかし私は、車両管理と安全管理はつながっていると考えています。
普段から車両を大切に扱う会社は、安全に対しても真剣です。
逆に車両管理が雑な会社には不安を感じます。
危険物を運ぶ仕事だからこそ、この視点は大切だと思います。
ベテランドライバーの表情を確認
これは求人票には絶対に書かれていないポイントです。
もし会社見学の機会があれば、ぜひベテランドライバーの表情を見てみてください。
挨拶があるか。
職場の雰囲気はどうか。
社員同士の会話はあるか。
私はある会社を見学した際、年配のドライバーが若い社員と笑顔で話している姿を見ました。
その光景を見て、「ここは良い会社かもしれない」と感じました。
長く働いている人が多い会社には理由があります。
反対に、人の入れ替わりが激しい会社にも理由があります。
平均勤続年数を聞いてみるのも一つの方法です。
面接は会社を見極める場である
転職活動中は、どうしても「採用してもらう側」という意識になりがちです。
私もそうでした。
しかし途中から考え方を変えました。
面接は会社が私を見る場であると同時に、私が会社を見る場でもあります。
仕事内容について質問する。
休日について確認する。
残業について聞く。
教育制度について質問する。
これらは決して失礼なことではありません。
むしろ真剣に働きたいからこそ確認すべきことです。
質問に誠実に答えてくれる会社は信頼できます。
反対に、話を濁したり質問を嫌がったりする会社には注意が必要です。
50代だからこそ会社選びは慎重に
20代や30代であれば、仮に転職先が合わなくてもやり直しができるかもしれません。
しかし50代になると事情は変わります。
次の転職が簡単とは限りません。
だからこそ会社選びは慎重に行うべきです。
給与だけで飛びつかない。
教育制度を確認する。
休日や拘束時間を確認する。
会社の雰囲気を見る。
ベテランドライバーの様子を観察する。
こうした一つひとつの確認が、将来の働きやすさにつながります。
私自身、資格取得以上に重要なのは会社選びだと感じています。
まとめ
タンクローリートレーラー乗務員を目指すのであれば、資格取得だけで満足してはいけません。
本当の勝負は会社選びから始まります。
給与の高さだけで判断しない。
教育制度を見る。
安全管理を見る。
職場の雰囲気を見る。
そして何より、自分が5年後、10年後も働いている姿を想像できる会社を選ぶことです。
50代からの転職は勇気が必要です。
私も不安でした。
本当にやっていけるのだろうか。
新しい環境に馴染めるのだろうか。
何度も考えました。
しかし、だからこそ焦ってはいけません。
会社選びに時間をかけることは決して遠回りではありません。
むしろ、その慎重さこそが50代からの転職を成功へ導く近道なのだと思います。
もしこれからタンクローリートレーラー業界を目指すのであれば、ぜひ資格取得だけでなく会社選びにも全力を注いでください。
それが充実したドライバー人生への第一歩になるはずです。

